「体験談から面接でうまくいったコツを知る」
就職や転職の際、多くの人にとって高いハードルと感じられるのが面接です。
合否いずれの結果になっても面接の印象や評価を知らされるケースは少ないため、なかなか何が正解なのか?相手が何を求めているのか?答えを導き出すのは難しいでしょう。
そこで今回は転職者の経験談や様々な企業、雇用主、転職支援者などの声を基に「面接でうまくいくコツは何か?」を項目別に整理してまとめました。
将来的な就職、転職の可能性を考慮すれば知っておいて損はない情報でしょうから、一通りチェックしてみてください。
「面接のコツその①:自己紹介」
面接が開始されて一番初めに聞かれることも多い自己紹介。
応募者の第一印象を左右する重要な要素であり、応募者側の目線で考えても「自分がどんな人間かを知ってもらう」重要なアピールのタイミングでもあります。
【自己紹介で押さえておきたいポイント】
・氏名、年齢などの基本情報
・経歴(どこで、どれぐらいの期間、何をして来たかを簡潔にまとめて述べる)
・自分の強み(自己のアピールポイントをなるべく伝わりやすく整理して述べる)
自己紹介の際はこれらのポイントを押さえながら、あくまで簡潔に述べることを意識しましょう。
面接時間は限られていますので、自己紹介はあくまで「紹介」程度にとどめ、長々と話すことの無いよう目安として1分程度にまとめるのがおすすめです。
「面接のコツその②:過去の経歴」
経歴を聞かれるのは面接において定番中の定番のです。
面接担当者はこの経歴説明の中で、「応募者がどんな人間で、どんな経験をして来たか」をチェックし、自社に貢献できる人材であるかの検討材料とします。
【経歴紹介で押さえておきたいポイント】
・過去の在籍企業名
・在籍期間
・在籍先の志望動機
・在籍先での担当業務や担当部署(役職があれば役職も)
・在籍先で心掛けていた点や学んだ経験、知識、スキル
過去の経歴紹介は単なる在籍先や年数を紹介するだけの場面でなく、あなたがどんな仕事に従事し、何を心掛け、何を学び感じてきたか、面接担当者により具体的なビジョンを与えることが重要です。
そうしたビジョンを与えることで、募集企業は応募者が経験してきた業務や知識、スキルが自社の役に立つか否かを見極める重要な判断材料と出来るわけですね。
「面接のコツその③:退職理由」
転職の場合、多くの人にとって大きな壁となるのが「前職の退職理由」です。
辞めた理由を述べることで悪い印象を与えるのではないか?評価を下げてしまうのではないか?と考え、ベストな伝え方を悩む方が多いのです。
ただ、この退職理由の答え方についてはそれほど難しく考える必要はありません。
ポイントはネガティブな伝え方を避けること。
【ネガティブな退職理由の伝え方一例】
・残業が多いから退職・・・残業はNG、働く意欲が低いと捉えられる可能性がある
・人間関係のもつれで退職・・・コミュニケーション能力が低いと捉えられる可能性がある
・業務内容に疑問を感じて退職・・・与えられた仕事をこなす適性が低いと捉えられる可能性がある
退職理由が同じだとしても、伝え方を変えるだけで相手先への印象は大きく変わります。
上記3つと同じ理由で退職したと仮定して、伝え方をポジティブに変えた例を続いてご紹介しましょう。
【ポジティブな退職理由の伝え方一例】
・「残業が多いから退職」⇒心身ともに休息を取り、プライベートを充実させて意欲的に仕事できる環境を求めて退職
・「人間関係のもつれで退職」⇒周囲とコミュニケーションを取りながら効率的に仕事を進めることを理想としており、新たな環境を求めて退職
・「業務内容に疑問を感じて退職」⇒日々業務に向き合う中で自分の新たな可能性ややりがいを追求したい気持ちが強くなり、異なる環境で貢献できる環境を求めて退職
ポイントは「自分のために」という利己的なニュアンスとなり過ぎないよう、相手先への貢献意欲も盛り込む点です。
退職理由は人それぞれですが、面接で答える際は相手目線に立ってネガティブな印象と受け取られかねない表現はなるべく避けたほうが無難でしょう。
「面接のコツその④:志望動機」
どのような業種でも志望動機は面接で必ずと言って盛り込まれるほど、欠かせない項目のひとつです。
募集企業は志望動機から、「なぜ自社を選んだのか?」「自社と応募者がどれだけマッチングしているか」などを判断します。
【志望動機を伝える際のポイント】
・様々な求人がある中でなぜその会社を選んだのか
・会社のどのような社風や方針に魅力を感じたのか
・自分がその会社でどのような役割を果たし、貢献できる要員となるか
・入社後に挑戦したいこと
大切なのは「同業種ならどこでも良かった」「消去法で」などという、あいまいな志望動機である印象を相手方に与えないことです。
逆に「どうしてもここで働きたい理由がある」「自分ならこんな形で貢献する」「この会社だからこそチャレンジたいことがある」といった具体的かつ強い動機を伝えることが出来れば、相手方に意欲が伝わりやすくなるでしょう。
「長所と短所」
こちらも面接における質問あるあるですよね。
長所についてはある程度考えやすいかもしれませんが、長所を相手方へのアピールポイントと考えることで伝え方は大きく変わってきます。
大切なのは、面接時に伝える長所が「相手先企業の仕事にどう作用するかをイメージさせる」こと。従って長所の説明だけでなく、その長所がこれまでに活かされた具体例などを述べると、相手先も実際の影響力や影響範囲をイメージしやすくなるでしょう。
いっぽう短所については十分な注意が必要です。
評価を落としたくない余りに、短所の説明が短所になっていないケースも珍しくなく、短所はあくまで自分の欠点、良くないところを聞かれていると理解し、明確に伝える努力をしなければなりません。
ただし、単純に短所を述べるだけでなく、短所をどうカバーしようと心掛けているか?改善のために何に取り組んでいるか?などをセットで述べることにより、「短所=悪い印象」とうい構図になりにくいよう持っていくことが出来ます。
【短所の説明例】
私の短所は「優柔不断」なところです。例えばひとつだけ答えを出さなければならない場面において、判断材料を十分に検討してから決断する傾向があるため、結果として時間がかかってしまう場合があります。そこで、仕事や日常生活において決断を求められる様々な場面で、「〇分まで、〇時まで」といった具合に自分自身で期限を定め、必要以上に時間を浪費しないよう努めています。
以上、今回は「面接でうまくいくコツは何か?」について、面接でよく聞かれる項目別に分けた具体的なポイントをお伝えしてきました。
一度コツさえ掴んでしまえば面接対策もはかどりやすくなるでしょうし、自分自身を最大限にアピールする武器を身に着けるうえでも知っておいて損はありません。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、転職・就職時に自分の魅力を100%伝えられる工夫をご自身なりに試行錯誤してみてください。