「シフト制の休日の過ごし方」
病院やドラッグストアなど、常に働き手を必要としている環境で働くことの多い薬剤師にとって、一般的な人たちと大きく異なる点のひとつが「休日」です。
薬剤師として企業で働くなら、土日祝日休みも当然かもしれませんが、現状多くの薬剤師がシフトによって休日を定められた状態で働いています。
だからこそ休みが不定期な薬剤師の人たちは休日をどう過ごしているのか気になるものですよね?
そこで今回は「シフト制の薬剤師の休日」に注目して、休みの日の過ごし方や休日そのものの実態について迫ることにしました。
「働く場所でこんなにも変わる!薬剤師の休日事情」
休日日数や休日のタイミングは、働く場所や職場環境によって大きく異なります。
そこで薬剤師が勤めている様々な職種の休日事情をまずはご紹介しておきましょう。
■調剤薬局
薬剤師として最もスタンダードな職場のひとつですが、調剤薬局の多くは「固定勤務制」となっており、休日も固定されています。
・勤務時間は月~金曜が9:00~18:00、土曜日は9:00~13:00頃まで
・休日は日曜および祝日
あくまでこれは平均的な目安ではありますが、特に門前薬局や個人薬局はシフト制や休日出勤がほぼないため、参考にすると良いでしょう。
■ドラッグストア
ドラッグストアは調剤薬局より営業時間が長く、近ごろでは24時間営業に留まらず、24時間薬剤師が常駐しているところも増えてきました。
そんな特徴を持つドラッグストアでは、当然というべきか薬剤師の勤務についても完全シフト制を採用しているところがほとんどです。
さらに、一般の調剤薬局が休みとなる日曜および祝日にお客を呼び込むため、「薬剤師は日・祝に必ず出勤」としているところも珍しくありません。
ドラッグストアで固定時間勤務したいのであれば、正社員ではなくパート・派遣社員での雇用を希望するのもひとつの手です。
■病院
病院内で勤務する薬剤師は基本的に完全シフト制で働くことになります。
とはいえ調剤薬局やドラッグストアとは異なる独自の特徴もありますので、いくつかご紹介しておきましょう。
・薬剤師の数が多いので調剤薬局やドラッグストアより、希望する休日を取りやすい
・入院患者のいない病院では、勤務時間が安定しやすい(入院患者がいると、当直や早番・遅番などを担当する必要が出る)
・外来のみの病院の場合、調剤薬局と勤務時間はほぼ同じ程度であることが多い
ただし、病院は場所によって労働環境が大きく異なるのが良くも悪くも特徴ですから、事前にある程度労働環境の確認や条件を定めておくのが賢明です。
■企業
製薬会社、食品・化粧品メーカーなど薬剤師が企業で働く場合、勤務時間や休日はその他一般社員と同じになることが多くなります。
もちろん休日についても、土日祝休みというところも珍しくありません。
最近ではフレックス制を採用する企業も増えていますから、働きやすさを求めるなら便利な環境と言えるでしょう。
ただし、開発・研究などに携わる仕事の場合、「時期によっては泊まり込みが続く」など激務になるケースも存在しますので注意が必要です。
「みんなはどう過ごしてる?シフト制で働く薬剤師の休日」
完全シフト制で働く薬剤師の場合、休みが周りの人と合わないというケースも多々あるでしょう。
ではそんな不定期な休日をみんなはどう過ごしているのか?
シフト制で働く薬剤師の様々な休日の過ごし方をご紹介ましょう。
■自宅でだらだらすることが多い
何だかんだ休日になったら、家でテレビを見たりスマホをいじったり、はたまたとにかく寝たいだけ寝るなど自宅でダラダラ過ごす方は多いようです。
特にシフト制で働く薬剤師の場合、半日だけ休み、などといったケースも発生しますので、出かけるのが面倒だと感じる人も多いのかもしれません。
■休日は勉強に充てる
常に進化している薬学や医療の世界で働く薬剤師だからこそ、休日もなるべく勉強して仕事に活かせるようにする、という方は一定数いらっしゃるようです。
・勉強会に積極的に参加
・薬学のニュースをチェック
・医療、薬学関連の本を読む
薬剤師は薬学への探求心が強い方も多いのか、やはり勉強熱心な性質が休日の過ごし方にも出ているのかもしれません。
■旅行
実は薬剤師へのアンケートを取ったところ、理想の休日の過ごし方第1位に「旅行」がランクインしたというデータが過去にあるそうです。
薬剤師の仕事と言えば、ミスが許されず常に集中力・注意力を高めた状態で神経をすり減らしながら働いている人も多いため、休日には日常にはない環境で羽を伸ばしてリフレッシュしたいと皆さんお考えなのでしょうか。
■誰かと遊びに行く
シフト制で働く薬剤師は平日休みになることも多く、周りとは休みが合わないと思われがちですが、実が平日休みの職種はかなりの数存在しています。
同じ医療関係の看護師や介護士だけでなく、美容師などのサービス業、接客業、販売業など、土日に稼ぎ時を迎える業種では平日休みとなっているところも非常に多くあるんですね。
しかも平日が休みであれば、休日に混雑しがちなイベントやテーマパーク、人気の飲食店などをストレスの少ない状態で満喫できるケースも多いため、「平日休みこそ出かける!」と考えるのも納得です。
「シフト制でも休日の過ごし方は選べる」
ここまでご紹介した様々な休日の過ごし方を見ていくと、薬剤師としてシフト制で働き休みが不定期であったとしても、考え方次第では休日を有意義に過ごせることが分かるでしょう。
もちろんシフト制にこだわらず固定勤務で働くのも一つの手ですが、休日が不定期だからと言って頭ごなしに良くないと決めつけるのも早とちりかもしれませんね。
仕事とプライベートの兼ね合いや理想的な休日の過ごし方をまずは整理し、あなたにとって最適な職場はどこなのか?一度考えてみるのもアリだと思います。