女性とは何が違う?男性薬剤師の働き方

女性とは何が違う?男性薬剤師の働き方

「男性薬剤師の働き方とは」

最近では男性薬剤師も増えてきたとはいえ、今なお薬剤師は女性の方が圧倒的に大きな比率を占めています。
更に薬剤師の中でも医療に関わる現場の場合、医療事務やスタッフなどが女性であることも多いため、職場の大半が女性というケースも多々あるでしょう。

そこで今回は男性薬剤師に注目しながら、男性薬剤師として働くうえでの心掛けや注意点、働きやすい職場の探し方などを分かりやすく解説することにしました。

「薬剤師の男女比率は?」

厚生労働省のデータなどを参考にすると、およそ70%近くの薬剤師が女性となっています。
ただし、だからと言って女性ばかりが薬剤師と重宝されるわけではありません。

特に男性薬剤師の場合、産休や育休で休職する方が少ないためキャリアアップを果たしやすく、管理職やマネージャーなどの要職に就いているのは男性の方が多い場合もあります。

つまり雇用する側としては、女性に比べて男性の方が比較的キャリアプランを組みやすくなるわけですね。
入社から5年で管理薬剤師、入社から10年でエリアマネージャーといった具合に、男性薬剤に対してはスムーズにキャリアアップして要職に就いてほしいという期待感が高まりやすくなるのです。

では男性薬剤師が働くうえでは他にどのようなメリットがあるのでしょうか?

「男性薬剤師として働くメリット」

女性とは何が違う?男性薬剤師の働き方


①力仕事など体力のいる仕事を任されやすい
体力の必要な仕事を任される、というのは一見デメリットに感じるかもしれません。
ですが薬剤師としての基本的な仕事を任されやすいと捉えれば、より多くの仕事に携わりながら、現場のスタッフや勤務先での評価を高めやすいとも言えるのです。
「この人がいれば、もしもの時にも安心」といった具合に、複数いる薬剤師の中でも替えが利かない存在になれば、職場でも重宝され、自身のキャリアアップや働きやすさにもつながるでしょう。

②年収がアップしやすい
あくまで平均的な目安ではありますが、男性の方が年収がアップしやすいケースが多いようです。
理由としては、男性の方が色々な仕事を任せられる、長期的に勤めてくれる可能性が相対的に高い、などのもので年収はそういった「期待の証」と考えることも出来るでしょう。

③好条件で転職しやすい
軽く前述しましたが女性が割合を多く占める薬剤師の世界でも、役職についているのは逆に男性の方が多いという現実があります。
この傾向は転職の際にも色濃く表れており、年収700万円以上、幹部候補募集などの求人では、応募者が男性限定とされているケースも珍しくありません。

④研究職では男性薬剤師が重宝されることも
スタンダードな薬局や病院で働く薬剤師などと異なり、製薬会社・食品メーカーといった分野でも薬剤師は活躍の場が設けられています。
これら一般企業で薬剤師を雇用する場合、特に研究や開発に携わる仕事であるほど、スピードが非常に重視される傾向が高くなります。
他社との競争に勝つためには、少しでも早く研究・開発を進め、発表までこぎつける必要があるからです。

そんなスピード勝負の世界でだからこそ結婚・出産などの理由により、仕事を辞めたり求職したりする可能性が低い男性薬剤師が重宝されるのは、いたって自然な流れと言えるでしょう。

「男性薬剤師の悩みや注意点は?」

薬剤師として働くのは圧倒的に女性の方が多くなっている現実がある以上、男性薬剤師は女性に囲まれた環境で働く可能性が必然的に高くなることを自覚する必要があります。
では女性が多い職場で働くうえで、男性薬剤師にはどんな悩みや注意点があるのでしょうか?
男性薬剤師の声や経験を参考にしながら具体的に紹介しましょう。

■女性同士の輪の中に入れない
女性の多い職場では、女性同士の会話の中になかなか男性が入れないことも少なくないでしょう。
女性側に他意がなくとも、男性としては疎外感や見えない境界線を感じてしまう瞬間もあるかもしれません。
そんな時は女性の輪の中に入ろうとせず、スルーして気に留めないようにした方が自分自身の精神的負担が軽くするケースも多いようです。
無理に会話に入ろうとしたり、逆におしゃべりを咎めたりすれば、それが元で今まで以上に疎外感を感じて働きにくい環境にしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

■力仕事を任されることが多い
相対的に女性より力の強いことが多い男性は、軟膏練りや在庫の整理など、力仕事を任されるケースも多くなりがちです。
あくまでそれらは業務の一環ですから「自分の役割」「頼りにされている」とプラスに考えるようにし、出来るだけ快く引き受けるのが良いでしょう。
日ごろから快く対応することは自分に対する信頼感を高め、回りまわって働きやすい環境つくりにも役立つはずです。

■産休や育休の負担を背負いやすい
産休育休はもちろん男性が取ることも可能ですが、現状では未だ女性の方が圧倒的に産休育休を活用する機会が多くなっています。
薬剤師の多くは女性ですからこうした産休育休によって欠員が出た場合、その分の負担を男性が負うケースが多くなってしまうのはある意味致し方ありません。
また産休育休明けでも時短勤務の影響で男性薬剤師が遅い時間を任されることも多くなりますが、それらの負担を乗り越えられる男性に対してはキャリアアップや昇給が見込みやすくもありますので、一口にデメリットとは言えません。

■セクハラに注意
女性の多い職場で働く男性にとって特に気を付けたい注意点のひとつが、このセクハラに関する問題です。
セクハラは本人の意図に関わらず、相手にセクハラだと受け取られてしまうケースも多く、言動には注意する必要があります。
例えば女性同士ではセクハラと受け取られにくい、結婚や夫婦関係、恋愛の話なども男性がすることでセクハラと言われる場合もありますから注意が必要です。
時には、気に入らない男性を辞めさせるためにセクハラを受けたとウソをつくなどタチの悪いケースもあるため、日ごろから人間関係にも十分心配りをする努力を欠かさないようにしましょう。

・性に関わる発言やボディタッチ
・男女差別、男尊女卑に関連する言動
・結婚や出産に関わる話(結婚適齢期や子供の人数など)

特に上記に関連する発言はセクハラに発展するリスクを高めるため注意が必要です。

「男性薬剤師が働きやすい職場とは?」

ここまで男性薬剤師のメリット・デメリット両方をご紹介してきましたが、では具体的に男性薬剤師が働きやすい職場にはどのような特徴があるのでしょうか。
いくつか具体例を挙げてみることにしましょう。

■人数・規模が大きい職場
人数・規模が大きい職場では流動性が高いため、閉塞的な環境で起こりやすい人間関係のもつれを防ぐためには最適です。
少人数の薬局や小規模チェーンでは、同僚同士の間で立場の差(お局さんなど)が生まれてしまい、働きにくい職場となってしまうリスクはどうしても高くなってしまいます。

■男性比率が高い職場
ドラッグストアや企業は調剤薬局・病院などと比べて比較的男性比率が高く、男性薬剤師からも人気の高い職場となっています。
男性比率の高い職場を選べば、当然女性に囲まれた環境で働くことによるトラブルやストレスからは解放されやすく、自身の働きやすさにつながります。

以上の点も踏まえたうえで、自分の性格や働きたい職種などを整理し、人間関係でつまずきにくいベストな働き方を叶えられる職場を見つけましょう!

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