医療現場には、看護師さんだけではなく准看護師さんという職業の方も活躍されています。
病院や医療施設において看護師の労働力不足は社会問題にもなっており今後大きな課題です。
年々増加傾向にある高齢化社会の到来、労働人口の減少が懸念される中、准看護師の市場価値もますます高くなっています。

それに伴ってこれまで家事・育児との両立が難しく、働くことができなかった潜在看護師の活用によって、准看護師においてもパート・バイトといった自由度の高い働き方ができるようになりつつあります。

今回は、「准看護師」さんにスポットを当て、正看護師との業務内容、給与関連、待遇についてもまとめてみました。

准看護師は正看護師さんより、給与の点では高くありません。診療所やクリニックなど人件費をなるべく抑えたいという経営方針のところなら重要が高いです。
診療所やクリニックというのは病院よりも小規模で19床以下の小規模の医療施設を指します。
更にそういったところでの業務内容は正看護師・准看護師　共に違いは全くありません。

また准看護師は、正看護師よりも資格が取りやすいのでパートやアルバイトといった就業形態での求人も多く、就業時間がある程度自由に決めることができるなど、働く時間や日にちをコントロールしやすい傾向があります。
働きやすさでは正看護師より融通が利きます。

また老人介護施設、デイサービスなどの介護の医療現場でも准看護師の需要が高く、正看護師よりも准看護師の方が多く就業しているところが多いです。 その為正看護師との業務区分があやふやな部分が多く、正看護師と同じ業務内容であるにも関わらず給与が同じといった事態が避けやすいという傾向があります。
そのほかの就業先としては訪問看護サービス、学校、企業看護など病院以外での職場もあり、求人自体はあまり多くないですが需要はあります。

先ほどもお話ししましたが、准看護師という業種はパートやアルバイトの方が多く、昼間のみや短時間、フレックス勤務など、プライベートとの両立を可能にしやすいというメリットもあります。主婦など子育てが一段落してから准看護師の資格を取得する方も非常に多く、子育てや親の介護などで働く時間が十分に取れないといった方でも、准看護師はもっとも効率の良い働き方と言っても過言ではありません。

そもそも准看護師と正看護師ではどのような違いがあるのでしょう？
正看護師は厚生労働省は発行する資格であって国家資格と言われています。一方　准看護師は都道府県が発行する資格です。

正看護師の資格を取得するには、専門の看護学校を３年通い、国家試験を合格しなくてはいけません。准看護師の場合、正看護師よりも資格の取得にかかる期間が正看護師と比較して短く、取得までにかかる学費も低く抑えることができます。また、准看護師でも実務経験を積めば正看護師にスキルアップすることもできるので仕事の幅も大きく変わります。

業務内容だけを比べてみると、正看護師も准看護師もさほど大きな違いはないと思えます。
しかし准看護師は看護についての自己判断は基本的に行わず、医師や正看護師の指示に従いながら業務を行うかたちになります。

また勤務時間などもパートやアルバイトが多いため融通が利きやすく、ダブルワークや主婦の方たちにとっては、とても効率のいい働き方になります。そのため正看護師にならずあえて准看護師のまま働き続ける方も大勢います。

給与の面に関しては、正看護師のほうが高い水準です。平均的に年収は５０～７０万円近く違います。将来多く稼ぎたいと思うなら、正看護師のほうが管理職などへステップアップすることができ、保健師や助産師といった専門分野での活躍も期待できます。
その点では准看護師はまず正看護師になる必要があるので、キャリアアップの面では准看護師にはデメリットがあります。

近年では、准看護師の教育施設が少なくなってきているところから、正看護師の求人の数がはるかに多く、国が看護師不足解消の対策の一環として、准看護師を廃止して正看護師に一本化していきたいという計画が進んでいます。
准看護師を積極的に採用する病院が減りつつあることが大きな理由です。

特に規模の大きい病院ではその傾向が顕著で、准看護師の募集は一切行わないというケースもよく見られます。
看護助手とあまり変わらない業務内容の病院も多いそうです、ですが先ほども述べたように准看護師は給与水準が正看護師よりも低く雇用しやすいので、個人の診療所や、クリニック、近年増え続けている介護施設などではまだまだ求人が多く、活躍の場が多いです。