環境や待遇、給与の違いなど、職場によって差が出やすい看護師という仕事は、転職する人も比例して多い職種です。

転職を考えている際は、より良い職場を探そうとどうしても次の転職先に意識が集中しがちなもの。

しかし、転職すると言うことは同時に現在の職場を辞めることも意味しますよね。

どうせ辞めるなら円満に、きれいな形で辞めるに越したことはありません。

そこで今回は、看護師として円満退社するための秘訣を分かりやすくまとめていきたいと思います。

看護師に限らず、職場を辞める意思というのはなかなか言い出しにくいことも多いでしょう。

しかし特に看護師の場合、心が決まったのであれば退職の意思はなるべく早めに申し出た方が良いです。

看護師は常に人の健康や命に関わり続ける職種ですので、退職の申し出が遅くなればなるほど人材の確保が難しくなったり、更には後任への引き継ぎのために十分な時間を確保できないなどの可能性も出てくるからです。

もし信頼できる上司が職場にいるのであれば、いきなり退職を申し出るのではなく、退職の考えがあることを前もって伝えたり相談しておくのが良いでしょう。

相手方としても、早めに分かっている方が退職に伴う手配に余裕を持って取り掛かりやすくなりますからね。

「ただ辞められれば良い」ではなく、自分がいなくなった後のことまで考えて、退職を告げるタイミングにも十分気を使いましょう。

また、勤務先には就業規則が定められていることがほとんどですので、退職に関する就業規則のチェックも忘れないでください

※「退職時は希望日1か月前までに申し出ること」などと書かれている場合が多いです。

いざ辞めようと退職の意思や退職届を出そうとした時、「退職の理由」に戸惑ってしまう人は少なくありません。

結婚や出産、家庭の事情などであればそれほど難しくないでしょうが、個人的な理由の場合は判断に困ることもあるでしょう。

ただ、円満退社するにはこの退職理由も重要なポイントです。理由によってはしつこく引きとめられたり、退職時にモメてしまう可能性などもありますからね。

特に以下のような退職理由は円満退社を難しくする要因になることもありますので、注意しましょう。

• 勤務超過が多すぎる⇒「残業を減らすから」と引き留められる
• 休みが取りづらい⇒「新しい人が入ったら休んでも良いから」と引き留められる
• 人間関係が悪い⇒「良くなるよう努力するから時間が欲しい」と引き留められる
• 給料が安い⇒「看護師なのにお金のために働いてるの？」と退職前の時期に冷たくされる

ひとつひとつ見ていくと分かるでしょうが、退職理由がすぐに解決できそうな内容だと相手にとっては引き留める口実となります。
また、待遇やお金に関する退職理由などの場合は反感を買うことも…。

その為、退職理由としては「引き留めにくく」「個人的なわがままとは聞こえにくい」内容が向いていると言えるでしょう。

例えば、

• 他の施設や異なるスタイルの看護に興味がある
• 違う形でキャリアアップしたい

こういった退職理由だと、すぐに改善出来ないような内容ですし、反感を買うような可能性も低いでしょう。

明確な裏付けを求められるようなウソ（体調不良など）はつかない方が良いですが、ある程度の建前を退職理由に使うのが円満退社のコツと言えるかもしれません。

円満退社と同時に、看護師として退職する際にはいくつかの注意点も存在します。

例えば退職後の新たな職ですが、看護師は特殊な職であるため、働き手の希望やこだわりも人によって大きな差が出ます。

従って、退職前に先に転職先を探して、自分を受けて入れてくれるところを確保しておくのが賢明でしょう。

募集はいっぱいあるからすぐ見つかる…、と職探しを後回しにしていると、いざ探してみたら「ここもダメ」「ここも合わない」と、自分好みの施設が見つからないような事態に陥りかねません。

また、退職前には有給休暇の消化も忘れないようにしましょう。

どうせ有給が残っているのであれば、そちらを活用して自由に使える時間を確保しながらお金をもらえるに越したことはありません。

なるべく早く辞めたい！とはやる気持ちは分かりますが、無駄に損してしまわないよう自分にとってベストな選択が出来るよう冷静に考えることが重要です。