肉体的・精神的負担、給与面、人間関係など、働く施設によって環境が大きく異なるのが介護士という仕事の特徴です。
そのため、職場へ不満を感じる人も多く、転職の多い業種のひとつでもあるでしょう。
ですが転職するなら、もちろん失敗したくないですよね。
今回は「介護士が転職で失敗した具体例」を挙げながら、失敗を元に転職成功のコツをご紹介したいと思います。
事前に知っておけば、同じような失敗を防ぐ対策にも役立つはずですよ!
転職にしても、就職にしても就職活動の方法はひとつではありません。
1.ハローワークで探す
2.求人誌で探す
3.求人情報サイトで探す
4.転職サイトで探す
5.介護士専門の転職サイトで探す
ざっと挙げただけでもこれだけの方法がありますが、1~4と5では転職の成功率には差があると考えて良いでしょう。
というのも介護士は特殊な職種であるがゆえに、ハローワークや一般の求人誌・サイトなどでは求人情報自体が少なく、また担当者のサポートにも大きな期待を抱けません。
そのため少ない選択肢の中で転職先を探さざるを得なかったり、十分な情報がないのに転職してしまう可能性が高くなります。
そうなると、当然「希望の職場で働けるかは運次第」という事態を招きやすいため、失敗してしまう人も多くなってしまうんですね。
いっぽう、介護士専門の転職サイトは、介護職に特化しているからこそ求人情報が充実しており、なおかつ条件交渉や転職時のサポート、時にはアドバイスなどを受けられることもあります。
この差は転職前にどれだけ多くの情報を得られるか?希望する職場を探し当てられるか?に直結するため、介護士として転職するなら介護士専門の転職サイトを活用することが失敗の可能性を軽減するためには有効的です。
転職時には、誰しも希望の条件や待遇を抱いているものですが、それらすべてをしっかり確認しないまま転職してしまったために、「不安が的中」して望まない転職先を選んで失敗してしまうパターンがあります。
例えば、
・残業や休日などについて気になったが、面接では聞き辛かった
・賞与制度の細かい概要を確認していない
・施設の方針を確認していない(利益重視、対応重視など)
上記のような確認不足により、予想外の不満が生まれてしまうわけです。
ですがこれらは事前にしっかり確認しておけば防げた可能性もあるものばかりですよね。
内容によっては確認しづらいものもあるかもしれませんが、だからといって遠慮してしまっては自分で自分の首を絞めかねません。
施設側としてもようやく入ったスタッフには長く働いてほしいと思うものですから、先のことも考えて、転職先の情報は細かく確認するよう努めましょう。
転職先がどんな環境であるか知るには、「自分の目で確認するのが一番」です。
実際、私生活でも「あの店良かったよ」と聞いても、実際行ってみたら今一つ…なんてこともありますよね。
特に介護職の場合、施設の環境や人間関係、方針など、職場との相性に個人差が生まれやすい職種でもあります。
そのため、「自分が働きやすい環境であるか」を知るために、なるべく施設見学を事前に行い、雰囲気やスタッフの仕事ぶり、人間性、設備などを確認しておくようにしましょう。
施設見学も行わずに転職するのは「ぶっつけ本番」と変わらず、転職で失敗してしまうリスクを高めます。
このケースは転職後数年してからなど、ある程度の期間が立ってから「失敗した」と感じることの多い事例です。
介護士はキャリアアップが可能な職種ですが、施設によっては休みが取れなかったり、給与がほとんど上がらず、キャリアアップの機会が見いだせないケースも珍しくありません。
こういった失敗を防ぐためには、施設側が自ら人材育成に力を入れていたり、社内でキャリアップ制度化が整っているような事業者を選ぶのがおすすめの対策法です。
事業所そのものでキャリアアップしやすい環境が整っていれば、いざ「キャリアアップしたい!」と感じだした時にも対処しやすいですからね。
介護士の仕事で不満を感じる理由の中では「あるある」ですよね。
実際、人間関係が元で転職を考える人も少なくないでしょう。
同僚だけでなく、利用者や利用者の家族含めて、人間関係に悩んでしまうと、介護士という仕事はストレスが非常に大きくなってしまいます。
では転職前に、施設の人間関係をチェックする方法はあるのでしょうか?
人間関係については一見、「働いてみないと分からない」と考える人も多いでしょうが、事前に収集できる情報を元に、ある程度目安としての判断材料を得ることは可能です。
【転職先の人間関係を判断する材料】
1.利用者と職員の人数の比率:「3対1」や「2対1」など、利用者と職員の人数を表す比率を確認する。例えば「3対1」より「2対1」の方が職員一人当たりの担当する利用者の数が少ないため、余裕を持って仕事がしやすくなる可能性が高まる。仕事にある程度の余裕があると、人間関係でギスギスしたりするリスクも軽減しやすい。
2.離職率:年間でどの程度の職員が退職したかどうかを表す比率。業界全体の平均が20%弱なのでその数字を目安にする。
離職率が高い職場の主な特徴としては以下のようなものが目安。
・職員数に対して採用人数が多すぎる
・求人情報が常に出ている
・同じ地域の施設と比べて給与や待遇面が良すぎる
・年間休日数が少ない
・面接が淡白過ぎる
・施設見学時にスタッフや施設内の雰囲気が暗い
・施設内に清潔感がない、清掃が行き届いていない、においが気になる
これらの項目に当てはまるものが多い施設程、スタッフの負担が大きく人間関係にも問題が生じる可能性は高くなると考えて多いでしょう。
介護職を辞める理由で「人間関係」は常に上位の理由ですので、離職率については事前に確認しておいて損はありません。
今回は「介護士が転職で失敗した具体例」を詳しくご紹介しましたが、そのほとんどは事前の情報収集で失敗リスクを軽減できるものばかりです。
転職活動に関しては、介護士専門の求人サイトを複数活用して効率よく情報を集めながら、就労先を決める前に、なるべく不安要素を残さないよう心がけましょう。
「転職活動の先輩たちの失敗」から多くを学び、ぜひ自分の転職に活かしてください。